重力式擁壁の安定計算|盛土等規制法・道路土工指針に準拠
重力式擁壁の設計計算ツールです。擁壁の安定性に関わる転倒・滑動・支持力の3つの検討を行うことができます。
このツールで検討できること
- 延長1mあたりの台形断面で、転倒・滑動の安定計算と、合力の作用位置(偏心量)・地盤反力度を算定します。
- 常時に加えて、設計水平震度による震度法での地震時の照査に対応しています。
対象外・注意が必要な条件
- 自重で土圧に抵抗する無筋コンクリートの形式のため、部材(断面)の照査は行いません。躯体に引張が生じないことが前提です。
- 背面土は単一土層・水位なしとして扱います。地下水位・水圧・浮力は考慮しません。
- 滑動照査で受働土圧による抵抗は見込みません。支持力の照査は別途、直接基礎の地耐力計算に連動して実施します。
リアルタイムプレビュー
入力に応じて自動更新断面図
計算方法と適用範囲
このツールで計算できること
重力式擁壁(無筋コンクリートの台形断面。延長1mあたり)について、土圧の算定、転倒・滑動の安定計算、合力の作用位置(偏心量)と地盤反力度の算定を行います。常時に加えて、設計水平震度を用いた震度法による地震時の照査に対応します。
計算方法・使用式
- 土圧: 試行くさび法(すべり面角度を変えて土くさびのつり合いから最大の土圧を求める方法。地震時はくさび自重に慣性力kh・Wを加えた地震時土圧)と、土圧係数法(Pa = 1/2・Ka・γ・H^2 + Ka・q・H。Kaは直接入力)を選択できます。
- 土圧の作用位置: 底版を持たない形式のため仮想背面は用いず、常に実背面(躯体の実際の背面。バッターがあれば傾斜面)を基準に土圧を算定します。壁面摩擦角はδ=φ/2、透水マット使用時はδ=0とする簡略仮定です。
- 転倒: 盛土等防災マニュアルの解説では安全率 Fs = 抵抗モーメント/転倒モーメント、道路土工 擁壁工指針では合力作用位置の偏心量(常時 |e|≦B/6、地震時 |e|≦B/3)で照査します。
- 滑動: Fs = μ・ΣV / ΣH。擁壁前面の受働抵抗は見込みません。地震時は土圧に躯体自重等の慣性力(kh×重量)を加えた水平力で照査します。
- 地盤反力度: |e|≦B/6のとき台形分布 qmax = ΣV/B・(1+6e/B)、B/6を超えるときは有効載荷幅による三角形分布とします。
入力と出力
入力: 準拠する設計基準・検討ケース・設計水平震度kh、躯体形状(擁壁高H・天端幅T1・前面バッターT2・背面バッターT3。基礎幅B = T1+T2+T3は自動算出)、背面の法担ぎと天端からの下がり、土質条件(γ・φ・土圧係数Ka)、上載荷重q、底面と地盤の摩擦係数μ、許容安全率(基準の選択に応じて既定値を自動入力)。
出力: 転倒(安全率または偏心量)・滑動の照査結果と最大地盤反力度qmaxのOK/NG判定。計算過程つきの帳票(計算書)を出力でき、直接基礎の地耐力計算ツールへ条件を引き継げます。
適用範囲・計算上の仮定
- 延長1mあたりの2次元断面として計算します。
- 底版を持たない台形断面(前面・背面バッター)の無筋コンクリート擁壁が対象です。
- 自重で土圧に抵抗する形式のため、部材(断面)の照査は行いません。躯体コンクリートに引張が生じないことを前提とする形式のため、必要に応じて縁応力等を別途確認してください。
- 背面土は単一土層・水位なしとし、地下水位・水圧・浮力は考慮しません。
- 滑動照査では受働土圧による抵抗を見込みません。
- 支持力の照査は行いません(最大地盤反力度の算出まで)。許容支持力度との比較は、直接基礎の地耐力計算などで別途行ってください。
- 盛土等防災マニュアルの解説の中地震時は安定照査を行いません(安定照査は常時・大地震時によります)。
使用基準・参考文献・設計者が確認すべき事項
- 盛土等防災マニュアルの解説[第二次改訂版](令和5年11月): 照査項目・許容安全率。
- 道路土工 擁壁工指針(平成24年7月、日本道路協会): 試行くさび法、偏心量による転倒照査、重力式擁壁の設計の考え方。
設計水平震度・許容安全率・土質定数は参考の既定値を自動入力しますが、適用する事業・地域・地盤条件により異なります。採用値の妥当性、支持地盤の許容支持力度、根入れ深さ、排水工、地下水位の影響、背面土の締固めは、設計者が別途確認してください。
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